HP Indigo 12000シリーズ用には シルバーの表面か、ゴールドの表面か

/ins  イグスンド・ペーパーボードがオスロにあるプリント・ハウス社に対し、シルバーメタルPETフィルムで貼合した新しいペーパーボード(板紙)であり、デジタル印刷機のHP Indigo 12000シリーズ用に特別にデザインされたメタルプリント・デジタルの認証試験を依頼した際、スウェーデン企業のイグスンド社は、高い能力を誇るメタルプリントデジタルのエキサイティングなベンチマークとなる事例も体験することとなりました。印刷企業である両社は同時に、コルゲート社の金の歯ブラシ「ゴールド360°」の発売に合わせて、高級パッケージングを開発するよう依頼されていました。イグスンド・ペーパーボードとプリント・ハウスは、認証試験後に余ったシートを利用して、金の棒の形状をしたコルゲート用パッケージングを製作。異例なことですが、それはまだ、この新しいペーパーボードが市場に出回る前のことでした。

「コルゲート社がゴールドの仕上がりを望んでいたので、私たちは、メタルプリントデジタルのシルバーの表面に黄色を印刷して、金の効果を生み出そうと試みたのです。結果は大成功でした」。プリント・ハウスのプロジェクト・マネジャーであるスティーブン・ウィドリック氏はこのように説明します。

2年前のこと、Invercote(インバーコート)Gをベースにしたメタルプリントが、デジタル印刷界で大きな注目を浴びました。ただし1点だけ制約がありました。プライマーが使える装置を備えた最大級のプレス機でしか使えない、ということです。この度、イグスンド・ペーパーボードはHP Indigo(ヒューレット・パッカード)社の協力の下、「メタルプリントデジタル」を開発。これはHP社の12000プレス機用にカスタマイズ、利用保証された新しいバージョンです。

「認証試験は期待を上回る内容で、私たちは、メタルプリントデジタルが、自社プレス機で良好に性能を発揮することに感銘を受けています」と話すウィドリックは、次のように続けます。「メタルプリントデジタルが非常に良好に機能する理由は、インバーコートが、高品質できめ細かな表面という特徴と共に、根本的に安定しているからです。そして、メタルフィルムを寛容度の高い手法を使って貼付すると、結果として鏡のように滑らかな仕上がりとなります。この仕上がりこそが、最高の印刷結果を得るための理想的な前提条件となります」

プリント・ハウス社は、ノルウェーのデジタル印刷企業の草分けです。大手印刷企業グループである07 Mediaと合併する前の2018年初頭には、従業員は20人ほどでした。

「プリント・ハウスで私たちは、これまでのデジタル印刷界のエキサイティングな発展に寄り添うことができました」と、ウィドリック氏は述べています。「特にパッケージング部門の成長は著しく、これからもなお大きく伸びる可能性を秘めています」

複雑な印刷を含む一連の小さなパッケージングを製作する能力によって、零細企業にとっても新しい可能性が開けています。従来型の技術で印刷されるパッケージングでは、比較的高いコストを伴います。このことが、従来型の印刷機の運転を制限したい企業にとって障害になっています。

「そうした要因こそが、私達のパッケージング事業拡大の原動力になり、またベースとなるパッケージデザインの数多くのバージョンを製作しなければならない時に、デジタル技術がもたらす優位性の源泉になります」と、ウィドリック氏は結論づけています。

 

脚注:

ノルウェーで発売されたコルゲート社の金の歯ブラシ「ゴールド360°」は、金の棒の形状をしたパッケージングだった。このパッケージングは、インバーコート・メタルプリントデジタルに印刷されている(300 g/m² + 29 g/m²、420 µm、16.5 pt.)。

印刷企業プリント・ハウス社はほんの遊び心から、HP Indigo 12000シリーズ用に利用保証されたイグスンド社の新しいメタルプリントデジタル板紙の表面上に、ゴールドの効果を印刷するコンビネーション(組み合わせ)を開発しました。

 

脚注 2

これまで小規模でデジタル印刷されてきたパッケージングから始める可能性こそが、当社の事業拡大を後押しする大きな原動力となっています」と、オスロのプリント・ハウス社のプロジェクト・マネジャーであるスティーブン・ウィドリック氏は話しています。

イグスンド社


イグスンド社は、国連グローバル・コンパクト・インデックスから世界で最も持続可能性のある企業100社に選ばれたスウェーデンの林業グループHolmenグループの傘下企業です。売上は5億ユーロ超で、主力製品であるインバーコートは世界100カ国以上で販売されています。インバーコートの他にもインカダというブランドファミリーを有し、どちらも、それぞれのセグメントでハイエンド製品として位置づけられています。また、エネルギー効率の向上と製造時の化石燃料による二酸化炭素排出量の削減のために、2010年以降3億8000万ユーロを超える費用を投資しています。

イグスンド社およびHolmenグループは、化石燃料による二酸化炭素排出量を全てカーボン・ディスクロージャー・プロジェクトに報告しています。この環境データは、グローバル・レポーティング・イニシアティブによって定められた最高レベルのサステナビリティ・レポーティング標準に準じた年次報告書において欠かせないパートです。イグスンド社は1685年に製鉄所として創業し、現在まで50年以上にわたって板紙の製造を行っています。工場はスウェーデン北部とイング英国北部の2カ所にあり、合わせて1500名の従業員が働いています。

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広報マネージャー
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